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目次
☆窒素ガリウム使用の急速充電器RAVPowerとAnker PowerPort Atom PD 1を比較する!
皆さん、USB急速充電器はどこのメーカーの製品を使っていますか?
USB充電器は先日AnkerのPower Port miniとAukeyのPA-U32を紹介致しました。それらはとてもコンパクトであり非常にパワフルでもありました。
僕自身も自宅ではAnkerの4口や10口の充電器などを使い、外出先でも 前出のAnker Power Port miniとAukey PA-U32を使っています。
しかし今回また素晴らしい製品をネットで発見したのです!
キーワードは「窒化ガリウム」!皆さんは聞いた事がありますか?
それではレポートを始めます。
USB充電器
一言でUSB充電器と言っても色々なタイプが存在します。小さい物や大きな物、一口の物や充電口が沢山ある物。最近ではバッテリーー体式の物までさまざまです。
特にコンパクトな製品はスマホと一緒に持ち歩けば、充電器がある喫茶店などでの充電に使えます。最近では新型の特急あずさなどにも各座席にコンセントが付いていますから気軽に充電できるのでとても便利になっています。
最近ではコンパクトな充電器が100均でも販売しています。
しかし安価な製品は発火の危険があったり出力が弱かったりと少々不安です。
僕はできれば有名メーカーの充電器を携行して歩くことをお勧めします。
RAVPower 45w Ultrathin PD ChargerとAnker PowerPort Atom PD 1
今回入手した製品は「RAVPower 45w Ultrathin PD Charger」(以下RAVPower)と「Anker PowerPort Atom PD 1」(以下PowerPort Atom)です。
今回なぜこの2製品をチョイスしたかと言うと、これらには今回のキーワードである「窒化ガリウム」が使われているのです!
近年その窒化ガリウムのシリコンに対する優位性が明らかになり、窒化ガリウムをシリコンの代わりに使うことにより今まで考えられなかった性能をデジタルガジェットに与えることが出来るようになりました。
そしてその窒化ガリウムを使用して作られたのが「RAVPower 45W Ultrathin PD Charger」と「Anker PowerPort Atom PD 1」なのです。
LAVPower社とAnker社の概要
LAVPower社は2011年にアメリカで設立された様です。ネットで会社の情報を探したのですが、詳しい事は分かりませんでした。
LAVPower社はノートパソコン用のバッテリーからACアダプター、モバイルバッテリーなどを製造販売しています。
このメーカーの凄いところは、製品によっては登録すれば保証期間を延長してくれます!それもとても長期間なのです。
今回入手したRAVPower USB-C急速充電器の場合は通常でも18ヶ月の保証ですが、製品を登録する事により何と+12ヶ月...何と30ヶ月も保証してくれるのです。自社製品に対する自信がなければ出来ないですよね!凄い事です。
Ankerは言わずと知れたバッテリーやコネクタ、ケーブル販売の老舗です!
僕も昔から色々とお世話になっているメーカーです。
Ankerも18ヶ月の保証で有名ですよね!と言うか、僕の認識ではモバイルバッテリーに最初に18ヶ月の保証を付けたのはAnkerだったと記憶しています。
製品のスペック表
いつもの通りに両製品のスペック表を記載します。
製品名 | Anker PowerPort Atom PD1 | RAVPower 45W Ultrathin PD Charger |
型番 | AK-A2017121 | RP-PC104 |
製造会社 | Anker | RAVPOWER |
販売会社 | Anker Direct | 株式会社SANVALLEY JAPAN |
入力 | 100-240V 50~60Hz 1.2A | 100-240V 50~60Hz 1.25A |
出力 | 5V:3A/9V:3A/15V:2A/20V"1.5A | 5V:3A/9V:3A/15V:2A/20V:2.25A |
最大W | 30W | 45W |
サイズ | 約 35mm×41mm×55mm | 約 80mm×56mm×16mm |
重量 | 約 53g | 約 82g |
発売日 | 2019/02/19 | 2018/12/05 |
以上です。
どちらの製品にも「PD」と言う文字がありますね、この「PD」は「USB Power Delivery」の事です。
「USB Power Delivery」とはUSBケーブルを用いて最大100Wまでの受給電を可能にするUSB電力拡張規格です。
AppleのiPad Pro以降、そしてiPhone8以降はこのPD充電に対応しているので30Wの急速充電が期待できる訳です。
製品を比べてみよう!写真と解説
では実際に「RAVPower」と「PowerPort Atom」の2製品を比べてみましょう。
RAVPowerの箱はブルーの薄い紙箱です。ちょと安っぽく感じますが、必要最低限という事で...。
PowerPort Atomは一目でAnker製品と分かるブルーと白のパッケージをしています。Ankerはデザインが統一されていてとても美しいと思います。
iPhone6と並べてみました!
両製品共にとてもコンパクトに設計されていますね!残念なのは「PowerPort Atom」のコンセントプラグが折り畳めない...折り畳めたらもっと魅力的な製品に仕上がっていたと思います。
RAVPower 45w Ultrathin PD Charger
この「RAVPower RP-PC104」は小型の筐体にも関わらず、何と45Wものパワーを供給できる性能があるのです!
RAVPowerはコンセントの端子は折り畳み式なので筐体は非常にスリムです。出力コネクタはUSB-Cです。
「RAVPower RP-PC104」はこのサイズで大容量45W充電を謳っている凄い製品なのです!
コンセント端子を畳んだ時の大きさは「森永の塩キャラメル」と比べてみると横と高さは全く同じで縦が1.5cm程短く、とてもコンパクトなのです。
背面には製品名の「45w Ultrathin PD Charger」と日本の輸入代理店の「株式会社SANVALLEY JAPAN」が刻印されています。
筐体は薄くてスリム。そしてコンセント端子が畳めるので鞄のどこにでも収まるのですが、やはりその長さ故にコンセントへの挿し方を考えなければ他のコンセントを塞いでしまう可能性があるのです。
Anker PowerPort Atom PD 1
PowerPort Atomは角が取れた立方体です。角丸でとても手に馴染みます。
こちらはコンパクトなのでコンセントに挿しても余り問題は起きないと思います。
大きさは丁度ホチキスの箱3つ分と同じくらいの大きさですね!
こちらも大容量30Wまでの充電に対応しています。
USBのコネクタ部分はこちらもUSB-Cが使われています。
しかし何度見てもコンセントプラグが邪魔ですね〜何とかならなかったのかな。
両製品共に付属品は何も無し。iPhoneやiPad用のLightningケーブルは別途用意しなければなりません。
今回はAppleのUSB-C Lightningケーブルを入手しましたが、これは急速充電対応なので丁度良いと思いました!
両製品の比較実験
ではいよいよ製品の比較実験を始めます
今回はUSB-Cコネクタ用にUSB電流電圧テスターを入手しました!
このテスターで電圧と電流を測ると共にiPhoneとiPadを完全放電させた後、30分の充電でバッテリー残量が何%まで回復したかを計測・比較します。
今回実験に使うデジタルデバイスは2017年モデルのiPad Pro 12.9インチとiPhone6です。
iPad Pro 12.9 2017モデルはPD規格対応製品でしたがiPhoneは残念ながら高速充電に対応したiPhone8以降の機種を持ち合わせていませんのでご了承下さい。
実験方法
先ずはYouTubeを連続再生させてiPad及びiPhoneを完全放電させます。
そして条件を揃える為に同じコンセントを使い、iPhone7の標準アプリである「時計」を使い30分間タイマーをセットし充電開始します。
そしてタイマーが鳴った時点でデバイスからケーブルを外し、充電パーセントを計測します。
以下にそれぞれの計測の結果の一覧表を提示します。
iPad Pro 12.9インチ 2017
RAVPower | ||
最大値 | 15.1V | 20.5A |
最大W | 31.089W | |
30分後の充電% | 27% | |
満充電までの予想時間 | 約 111分 | |
Anker PowerPort Atom | ||
最大値 | 15.2V | 2.01A |
最大W | 30.733W | |
30分後の充電 % | 27% | |
満充電までの予想時間 | 約 111分 |
iPhone6
RAVPower | ||
最大値 | 5.06V | 1.26A |
最大W | 6.399W | |
30分後の充電% | 34% | |
満充電までの予想時間 | 約 88分 | |
Anker PoerPort Atom | ||
最大値 | 5.10V | 1.08A |
最大W | 5.509W | |
30分後の充電% | 33% | |
満充電までの予想時間 | 約 99分 |
上記の結果となりました。
この実験結果を見るとiPad Proは全く同じ、iPhone6はRAVPowerが若干早く充電が終わると言えます。iPhone6の差も誤差の範囲だと思われます。
一つ気になったのは両製品共にiPad Proに充電を開始する時に問題が発生した事です。
iPad Proが完全放電(0%)の時に充電を開始すると、電圧と電流が(RAVPower 5.13V/2.39A) (Anker 5.13V/2.41A)と低いのです。
殆どの場合、暫くすると30W入力に切り替わりますが、そのままの低い電流と電圧のままで充電を続けている事例に遭遇しました。その場合はケーブルを一度抜いてまた挿せば直ぐに改善しました。
通常デジタルガジェットの充電は、殆どの場合継ぎ足し充電をしながら使うので、完全放電の時だけ充電開始から暫く経ったら確認する事を忘れなければ問題無いと思います。
RAVPower 45w Ultrathin PD ChargerとAnker PowerPort Atom PD1まとめ
今回は「窒化ガリウム」を使用した2つのUSB充電器をレポートしました。
(RAVPower 45w Ultrathin PD Charger)(Anker PowerPort Atom PD1)ともにiPhoneやiPad Proなどのデジタルガジェットを高速に充電する事が出来る素晴らしい製品でした。
この両製品はコンパクトでパワフルです。皆さんも一台カバンの中に入れておいては如何ですか!
☆ねわげ
RAVPower 45w Ultrathin PD Chargerはこちらです。
Anker PowerPort Atom PD1はこちらです!