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SIGMA DP Merrillと言う不思議なカメラ達。DP3Mの作例(モノクロ&ヌメリ、低光量 編)

今回もSIGMA DP3 Merrillの作例をご紹介します。

 

SIGMA DP3 Merrill(以下DP3M)はDP Merrillシリーズの最終モデルです。

(DP Quattroシリーズでは無く、DP Merrillシリーズです)

 

今回の作例としてアップロードするのは「モノクロ」「ヌメリ」「低光量時」です。

(「ヌメリ」ですが、これは金属やガラス・プラスチックの描画を指しています。)

 

出来ましたらタブレットやパソコンの大画面で見て頂くと、細部まで楽しめると思います。

シグマ デジカメ コンデジ sigma merrill dp3m dp3merrill

 

SIGMA PhotoProで写真データをモノクロ化!

SIGMAのカメラで撮影したデータは「SIGMA PhotoPro」と言うアプリで現像されます。

 

 

このアプリはFoveonで撮影したデータの現像専用のアプリです。(取り敢えずJPGも扱えます。)

 

少し重いアプリですが、DP Merrillのデータのパラメータを好きなだけ変更できるのです。

 

このアプリは写真データの現像だけで無く、そのデータをモノクロに変換してくれるのです。以下は編集画面です。

 

モノクロ化だけで無く、作成したモノクロデータにフィルムのザラ付き感を出すノイズまでも自由に加える事が出来るのです。

 

では、作例を見ていきましょう。

 



SIGMA PhotoProで、モノクロフィルムが再現できる!

DP Merrillシリーズ、カメラには当然モノクロモードがあります。

でももう一つ、カラーで撮影したデータを後からモノクロに変換する方法もあるのです。

 

最初からモノクロモードでの撮影も楽しいですが、気に入った写真をモノクロにして遊ぶのはもっと楽しいのです。

 

アロエ

カラー時には気が付かなかった,棘の部分が陽光で光っているのが見えてきました!

絞り開放で背景がボケボケですね。

「アロエ」 ISO : 100 f : 2.8  s : 1/80

 

麦の穂

元画像はかなりアンダーでした。

ノイズは若干多目に掛けています。

「麦の穂」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/60 三脚使用

 

有刺鉄線

次項でも書きますがSIGMA DPシリーズは金属や水、プラスチックの反射の表現が素晴らしいのです。

それが色の要素を取り除かれた光と影で描かれる...僕はこれが大好きなのです。

「有刺鉄線」 ISO : 100  f : 6.3  s : 1/1250

 

 

ロードスターNA6CE

ユーノスロードスター(現マツダロードスター)の初期型です。

友人の車です。古い車ですが、手入れが良いのでいつもピカピカでした!

DPシリーズで撮影した車は、このヌメリが美しく出るのですよね〜。

「ロードスターNA6CE」 ISO : 100  f : 5.6  s : 125

 

吐竜の滝

山梨県北杜市にある吐竜の滝です。

この写真はNDフィルターを使用し、スローシャッターにて撮影しています。

水に濡れた石の感触がよく分かりますね。

「吐竜の滝」 ISO : 100  f : 7.1  s : 2.5s 三脚使用

 

 

FijiFilm X10

このブログでも紹介しているFujiFilmのX10です。

ブラックのレンズ鏡胴に刻まれた平目のローレットが目を引きますね。

「FijiFilm X10」 ISO : 100  f : 7.1  s : 2.5s 三脚使用

 

甲府城鉄門(くろがねもん)の乳鋲(ちびょう)

山梨県甲府駅近くにある甲府城は城郭の整備が進んでいます。

鉄門は2013年に復元されました。

写真はその門の飾りとして打ち付けてある乳鋲と言う金具です。

黒光りして何とも魅力的でした。

「甲府城鉄門の乳鋲」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/160

 

「鋏」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/10 三脚使用

 

カラー版とモノクロ版の比較

ここではカラー写真と、そのデータをSIGMA PhotoProにてモノクロ化した写真を比較してみましょう。

 

武田神社のバス停

甲府駅の北部にある武田神社。

ここは戦国時代に武田信玄の平城があった場所で、現在は武田神社となっています。

そのバス停留所を夜間に撮影しました。

こちらはモノクロ変換後

「武田神社のバス停」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1.6s 三脚使用

 

では、上の「武田神社のバス停」のモノクロ変換前の元データを見てみましょう。

 

如何でしょうか?

皆さんはどちらの写真がお好きですか?

 



絞り値による描画の違い

今度は絞り値による描画の違いを見てみましょう。

この描画の違いはどのカメラ、レンズでも同じ理屈ですね。

 

被写体は「自転車のブレーキキャリパー(ブレーキアーム)」です。

先ずは絞り値f2.8の描画です、キャリパーに刻印された文字にピントを合わせています。

 

 

次は絞り値がf7.1です。

 

 

絞り開放のf2.8の場合はピント位置から前後にずれるとボケが始まっています。

絞り値7.1の場合はピントの合っている部分が広いですね。

 

f2.8はブレーキキャリパーが浮き上がって見えます。

f7.1はフレームまでしっかり描画されています。そして解像度が上がっているのが分かります。

 

このDP3 Merrillの開放値がf1.2位だったら、ボケがもっと素敵だったかも...と考えてしまうのです。

 



DP Merrillシリーズが得意な金属やガラスなどの描画

今度は金属やガラスの描画を見てみましょう。

 

各カメラ量販店のDP Merrillシリーズの撮影サンプルを見ると、必ず素敵な金属やガラスの描画がアップロードされています。

 

このDP Merrillシリーズで金属やガラスの表面を撮影すると、独特な描画になる事があります。

 

僕は撮影時に常にそれを求めて彷徨っています。

 

砂糖入れ

これは前のブログ「DP Merrill ⑤」で紹介した恵林寺近くの喫茶室で撮影しました。

この金属の質感が堪らないのです!

「砂糖入れ」 ISO : 200  f : 2.8  s : 1/100 三脚使用

 

公園の水飲み場

水道のテカテカと水のヌメヌメした感じが好きです。

「公園の水飲み場」 ISO : 100  f : 3.5  s : 1/640

 

Legacy BH

これは今は無き僕の愛車です。

ボディは拡大するとかなり汚れているのですが、白い塗装の光と影の部分の反射にゾクゾクします。

「Legacy BH」 ISO : 100  f : 7.1  s : 1/125

 

ザ ビッグ・アップルNo.45

このオブジェは山梨県立博物館が8,400万円で購入した穴あきリンゴのオブジェです。

ザ ビッグ・アップルNo.45」 ISO : 200  f : 5.6  s : 1/1250

 

金属ベンチ

「金属ベンチ」 ISO : 100  f : 5.6  s : 1/25s 三脚使用

 

湯島天神の牛像

文京区にある湯島天神の牛像です。

「湯島天神の牛像」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/800

 

フルーツ公園のカプセル

山梨県笛吹市にあるフルーツ公園のドーム地下に展示されているカプセルです。

カプセル表面のプラスチックが中々リアルなのです。

「フルーツ公園のカプセル」 ISO : 100  f : 5.6  s : 1/5 三脚使用

 

瓶に詰めたビー玉

この写真、大好きです!

「瓶に詰めたビー玉」 ISO : 200  f : 2.8  s : 1/250 三脚使用

 

Waterman & moleskine

ブルーの万年筆とブルーのノートブック...万年筆の光の反射がヌメっていますね。

f16まで絞って撮影しました。

「Waterman & Moleskine」 ISO : 100  f : 16  s : 4.0s 三脚使用

 

公園の時計塔

「公園の時計塔」 ISO : 200  f : 5.6  s : 1/2000

 

公園の遊具

「公園の遊具」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/40

 

夕景や夜景、抵光量時の描画の美しさ

この一連のブログでずっと書いてきたのですが、このDP Merrillシリーズは高感度撮影が苦手です。

 

モノクロならまだ何とか使えますが、カラーだとISO800でも色が完全に破綻します。

従って低光量時には必ず三脚または一脚を使わなければならないのでとても面倒です。

でもその描画は味があってとても魅力的なのです。

 

それでは低光量時の作例を揚げてみます。

 

甲府盆地と富士

山梨県笛吹市にあるフルーツ公園から撮影しました。

三脚使用で絞りはかなり絞っています。

拡大するとホームセンターの看板の文字がハッキリと読み取れるのです。

(ここにアップロードされた写真はかなり圧縮されているので、残念ながらそれを見る事が出来ませんが...。)

「甲府盆地と富士」 ISO : 100  f : 11  s : 3.2s  三脚使用

 

上る満月

東の山から登る満月です。

やはり笛吹市のフルーツ公園からの撮影です。

「上る満月」 ISO : 100  f : 14  s : 2.5s  三脚使用

 

ある日の夕景

笛吹市のホームセンターから撮影した夕方の雲です。

色々な色を写し取る事が出来ました。

「ある日の夕景」 ISO : 100  f : 6.3  s : 1/125

 

小さな祠

逆光だったので、光がレンズに入らない様に気をつけて撮影しました。

「小さな祠」 ISO : 100  f : 7.1  s : 1/200 三脚使用

 

金色の朝焼け

家の屋上から撮影した朝焼けです。

太陽に染められた雲が金色に光り輝いていました。

「金色の朝焼け」 ISO : 100  f : 11  s : 1/1250

 

金色の夕景

こちらは夕景です。

陽光が朝よりも力強く感じました。

「金色の夕景」 ISO : 100  f : 5.6  s : 1/1600

 

RON MIYAKO

RON MIYAKOと言う衣料品店の屋上看板を撮影です。

壁面の照明も屋上看板の赤もとても色っぽいですよね。

「RON MIYAKO」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/60

 

RON MIYAKO 2

RON MIYAKOの店内です。

店内では撮影できませんので、ウィンドウの外からコッソリとパシャリ!

「RON MIYAKO 2」 ISO : 100  f : 7.1  s : 1/6 三脚使用

 

蝋燭の炎

試しに蝋燭の炎を撮影してみました。絞りは開放です。

「蝋燭の炎」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/25 三脚使用

 

武田神社の石灯籠

甲府市にある武田神社の石灯籠です。

夜の境内は明かりが付けられるので神秘的な雰囲気になります。

「武田神社の石灯籠」 ISO : 100  f : 5.6  s : 6.0s 三脚使用

 

光芒のカーテン

自宅屋上からです。

夕景の雲の切れ目からの光芒が、まるでカーテンの様に差し込んでいました。

「光芒のカーテン」 ISO : 100  f : 5.6  s : 1/500

 

クリスマスの夜に

クリスマスカード用にシクラメンと蝋燭、電球を絞り開放で撮影です。

もっと電球を用意しておけたなら、もっと楽しいクリスマスカードになっていたのかも...。

「クリスマスの夜に」 ISO : 100  f : 2.8  s : 1/6 三脚使用

 

PTGuiProでパノラマ写真の作成も!

世界的に業界標準となっているステッチングソフトPTGuiProを使ってパノラマ写真も作成してみました。

 

先ずは被写体を三脚などを使い、細かく切り取って撮影していきます。

 

この写真をPTGuiProで組み合わせます。

 

そうして作ったのがこの写真。

PTGuiProは超高解像度の写真を作成する事が出来るのです。

 

もう一枚。

こちらはドーム内の写真です。

 

作成データは何と約66MB!

 

このPTGuiProは360°のデータも作成できます。

皆さんも機会があったら是非作成してみてくださいね。

 



ずっと使い続けたい...SIGMA DP3 Merrill

如何でしたか?

今回は35枚も貼ってしまいました。

 

僕がこのDP3 Merrillを愛する気持ちが少しでも伝われば幸いです。

 

もしレンズ交換式のMerrillが発売されたら僕は借金をしてでも直ぐに入手したい。

DP Merrillに内蔵されたFoveonの描画に惚れまくっています。

 

新品がまだ残っている今、皆様もこの面倒だが愛すべきデジカメを入手してみませんか!

 

SIGMA DP Merrillと言うコンパクトカメラ達 ① Foveon編

SIGMA DP Merrillと言うコンパクトカメラ達 ② DPシリーズ入手編

SIGMA DP Merrillと言うコンパクトカメラ達 ③ DP1 Merrillの作例

SIGMA DP Merrillと言うコンパクトカメラ達 ④ DP2 Merrillの作例

SIGMA DP Merrillと言うコンパクトカメラ達 ⑤ DP3 Merrillの作例

☆ねわげ

 

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